マリアナ海溝とエベレスト

小説

今日ボクは世界一大事なものを失った、、
二度と手に入ることのない、かけがえのないものを、、

第一話 変化と変化

プロローグ

ボクは、神様に気に入られているのだろう。
自他ともに認める才能を持ち、毎日がイージーゲームだ。

ボクには勉学に関する才能がある。
特に、文系科目に関しては、同じ世帯の人間には絶対に負けない自信がある。

県下最大の進学校に通っているのだが、今まで見てきた中でも一際目立つ才能だそうだ。

ボクの住む愛知県は、学力のレベルが高いはずなのに。

だが、ボクは皆が思い描くような天才ではない。
一人が好きで友達が少ないわけでも、運動が極端に出来ないわけでも、特段勉強が好きな訳でもない。

いや、最後の言葉には語弊があるか。

別に、勉強が嫌いなわけではない。
むしろ文学の研究をするのは好きだ。
だが、点数を取るために家でも学校でも勉強したり、テストの点に一喜一憂したりするわけではないということだ。

ボクにとって、テストの点はどうでもいい、勉強が点数を取るためだけのものだとも思っていない。

ただ、自分が好きなものを突き詰めるために勉強する。

ボクにとってはそれが「文学」だった、それだけだ。

そんなボクには、文学を極めるという夢がある。
世界中にある文章を読み漁り、ボクの知見を広げる、それが、ボクの人生を懸けた野望だ。

だが、ボクの野望に邪魔な存在がいる。

通称「大和」。ボクの幼い頃からの友達であり、同時に大きな足枷となっている存在だ。

彼の自由気ままな行動に付き合わされ、時間と体力を無駄にすることが多い。
別に、それなら付き合わなくてもいいのだが、家族ぐるみの仲故に、断ると悪い気がする。

ボクと大和は、幼馴染ではない、家族ぐるみの仲になったのも、たまたまだ。
ボクと大和が仲良くなり、一緒に遊ぶようになった後、自然と親同士も仲良くなったという感じだ。

一見、ボクと大和の中は未だ続いてるように見える。
だがボクはそう思っていない。
さっきも言ったように、大和はボクの夢の邪魔でしかない。

ボクは、彼との縁を切ろうとしているわけではないが、距離はおきたいと思っている。

この話は、そんなボクと大和の話である。

つづく

 

 

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